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2011.01.16 *Sun

【小説】 「ネットの彼女」 第3話(P-22) / 桂木 けい

 それは一瞬の出来事で、最初は何が起こったのか?全く判らなくて、もしかしてコレが”ゲーム・オーバー”なのかと思ったくらいだが、モニターが元の映像を映し出すと洞窟の中に居るジャボス達が目を回しているようだ・・・?。

 とにかくクエストはまだ続いているらしい。

「まだ生きてるよね?」

「ryoさん!こっちですぅ~!」

 そこには何故か洞窟から脱出したハズのララが戻ってきていて、ライルと二人で私の腕を引っ張り出口へと誘導をしてくれていた。とにかく二人のオカゲで窮地を脱したのは確かで、ここは素直に感謝するべきだろう。

「ありがとうございます」

 いつもなら、なかなか出て来ない言葉が、スラリと出てきたので自分でも少し驚いたが、これは今の正直な気持ちだった。

 小説やマンガなら読むだけだし、映画なら見るだけのストーリーの中に、登場人物の一人として参加し、リアルでは決して体験出来ないドラマの中で、見たり、聞いたり、また経験をする・・・ネットゲームが何故これほどの人々に支持されているのかが、ようやくだが少し判ったような気がした。

 このようなネットゲームには不特定多数の参加者たちが居て、現に生きている者たちで世界のようなモノが構成されており、決まりきったセリフでは無く、生の声を聞く事が可能だ。これは生身のカラダを持たずにアバターと呼ばれる存在となるが、そこには人と人のコミュニケーションによる”予め決められた筋書き”の無い物語が存在する。

「危なかったですね、ryoさん?」

「そうそう、感謝するのですよぉ~w」

 本当に危ないトコロで助けられたのだが、さっきの”ピカッ!”と光ったのは何だったのだろうか?。まだ始めたばかりなので良く知らないのは当たり前だが、ララが居る手前なのでライルに聞きづらい。

「どうだった?さっきの閃光玉!」

「せんこう・・・たま?」

「バッチリのタイミングだったでしょ?」

 ライルが言うには、洞窟に辿り着いた時にララが出てきたが私が居ないので、助けに行こうと思っていたらしいが、そんな時に私からリタイアの話が出てきたというのだ。

 もう私がモンスター達に囲まれていて、普通に武器を構えて切り込んでも助けられないと考えた彼は、攻撃では無く目くらましを思いつき、そして行動を起したというワケだ。運良く洞窟内のジャボスたちが1発の閃光玉で目をクラクラさせたので、同じくクラクラしていた私の腕を引き洞窟の外まで連れ出してくれたという事だった。

 しかし、残りのジャボス4匹を倒すには、親玉のラグ=ジャボスが居る群れと戦わなくてはならないが、もう先ほどの閃光玉が無い以上、このまま3人で突撃をしても誰かがヤラレてしまう可能性があり、何か作戦が必要になる。

「そろそろヤツラが元に戻って出てくるよ、ryoさんどうする?」

 とりあえず考える時間が欲しかったので、最初にココへと来た時に、ララと2人で身を隠した密林の中へ行こうと提案する。

「わぁ、さっきのトコだぁ~」

「こんな茂みの中、2人で何してたの?ryoさん」

「何もしてません!!」

 こんな会話をしつつ、生い茂った樹木の中へと3人で入って行き身を隠すと、洞窟の中からはジャボスたちが1匹、また1匹と出てきたトコロだった。

 またココに隠れておいて、あの群れをやり過ごした後に、もう一度だけ洞窟の中へと入って行って、ランダムで出てくるジャボスをあと4匹倒せば、無事にクエストが完了となるハズだ。

「ジミな作戦ですね・・・」

「ホント・・・ジミですよねぇ~w」

 地味でも何でも、今の3人で無事にクリアする為には、この方法が一番確実だと思うのだが、何かこう・・・華が無いのは確かだ・・・。

「とりあえず、このクエストを終わらせて、何か別のに行きましょう」

 もう、ジャボスばかりが出てくるこのクエストには、少々ウンザリしていたので、例えジミでも確実に終わらせてから別の場所へ行きたかったのだ。

「あ、ムシィ~!」

 またララが先ほどと同じ事を言っているが、茂みの外にはジャボスたちの群れが居て、こんなトコロで虫網をブンブンと振り回すワケにはいかない。

「静かにしないと気づかれますよ!」

 出来るだけ小さな声でララに釘を刺しておく。

「ryoさん、虫が・・・」

 ライルまでがララと同じような事を言い出したが、今はそんな虫なんかに構っている場合では無いので、口元に右手人差し指を立てて”静かに”とゼスチャーをして見せる。

 するとドコカから”ブゥゥゥゥゥン”と虫の羽音が聞こえてきて・・・。

「プスッ!」

 残り1cmくらいとなっていた体力ゲージが一気に”0”となり、目の前が真っ赤になってマイ・キャラが地面に崩れ落ちるようにして倒れ込む?!。

「ええーー!!」

 ゲームの中の私の身に、一体何が起こったのか?モニターの前で愕然とする私が居た・・・。


(P-23へ続くにゃ!)

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