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2016.01.13 *Wed

【小説】 「それは・・・よくある話のオンライン?!」 第1話(P-2) / 桂木 けい

「ライヤしゃん、こんちゃです~」

 広場から南へと続く大通りから少し外れた小道を街の外に向かって歩いていると、頭の上に”情報屋・パーシィ”と表示のあるキャラクターがオレに声を掛けてきた。

「実はちょっと頼みたい事があるのですが・・・お時間イイでしゅか?」

「お時間はイイけど、でも聞いたからと言って受けるとは限らないけど」

 恐らくこのオレよりもいくつか年下だと考えているパーシィに対しても、いまいち堂々と話せていない感がいっぱいなのは、リアルでの対人スキルの低さを露呈しているような気がして余り楽しくない。

「さすがはライアしゃん、他のヒトは話すら聞いてくれませんでしたw」

「それは・・・」

 情報屋としてはまだ駆け出しのパーシィが持ってくるネタなんて、熟練冒険者たちから見れば聞く価値も無いと判断されたのかも知れないと言いかけたが、思いついた言葉をすぐに口から発してしまう怖さを知っているオレは、いつもこんなタイミングで口をつぐんでしまう。

「それは・・・お気の毒様だな。でもとりあえず聞くだけだぞ」

 パーシィがキラキラした瞳で真直ぐコッチを見ているのが目を見なくても判る。外見的に見てカワイイ系の少年キャラが、真っ直ぐな眼差しを武器に交渉を有利に進めようとしていると考えてしまうのはオレの内向きの性格がジャマしているのか?。

「ありがとしゃんです、実は・・・」

 コイツの話はムダに長いので要点をまとめるとこんな感じだった。先ず最初に次のエリアへと進む条件が判ったという事。1つのエリアには1つ以上の町や村が存在し、そこを拠点として冒険を進めるのだが、先のエリアへ進むにはいくつかの条件があって、今回の条件をクリアすれば次のエリアへと続く山道の崖崩れが復旧すると言う事らしい。

「へぇ~、最近は攻略が遅れぎみだったのに何か進展があったのかな?」

「そうなんでしゅよ~、何でも次のエリア解放条件のボスが特定されていて、その場所も判ったらしいのでしゅ!」

 ゲーム全体の進捗としては、まだ序盤から中盤へと差し掛かる程度だと予想しているから、これまでも余り難しい条件では無かったが、そろそろ武器や防具などの装備が整っていないPTを振るいにかける頃だと勝手に予想はしていた。

「・・・それで、山道の復旧をジャマするキメラをポコッと倒すのでしゅ!」

「でも、それって少し待っていれば誰かがクリアしてくれるんじゃないかなぁ」

 この他力本願でゆとり過ぎる思考によって、リアルではこれまでにも多くの不利益を被ってきたハズなのだが、三つ子の魂とは恐ろしいもので未だに直る気配すら無い。

「そうでしゅね!例え勝てる敵だとしても戦いには万が一がありましゅから、ココはダレかがポコっと倒してくれるのを待つのがイイでしゅよね!」

 オレと同じくらい他力本願なパーシィが、やっぱりオレと同じ考えだったと判り少しホッとした。

「次のエリアへ行けば新しい素材が手に入りますから出来るだけ早く入手して、相場が下がらないうちにコッチの町で売り捌けば大儲けが出来るのでしゅ!」

「でも、それって皆が考えてるコトだよね?」

 パーシィはこう続けた。

 次のエリアへの山道ルートが復旧したとしても、最初のうちはプレイヤー達より高レベルな小型・中型のモンスター相手にも苦労するハズだから、攻略用のパーティ構成では歩みの遅い重装備のジョブが混じっているハズなので、町を見つけるまでには少し時間が必要となるだろう。

 そこで全てのモンスターから逃げるコトだけを考えて軽装のシーフのみでパーティを組み、ボスを攻略したパーティが別の敵と戦っている最中や、キャンプを張って回復しているスキに追い越してしまおうと言った内容だった。

「そんなコトして大丈夫なんだろうな><?」

 普通なら攻略を終えたパーティに敬意を表し、次の町が見つかってゲートが解放されるまでは待つのがマナーだと一般的には考えられている。これまでにもいくつかのパーティがエリアボスの攻略を終えた後で、競うようにして次の町へと流れ込んだ事があるとは聞いているが、その場合でも競っていたメンバー達はボス攻略に参加していたという事実はある。

「きっとダイジョウブ!抜かされる方が悪いのでしゅw」

 もし成功すればいくらかのゲーム内マネーが手に入り、当面はカネで苦労する事が無くなるのは願っても無いコトだ。しかしその為にゲーム史上初めてクエストクリア・マナーを破ったプレイヤーとして、永遠に人々・・・それもスゴ腕冒険者たちの”殺すリスト”上位に名を連ねる事になるのはどうかなぁ・・・。

「プロパティで自分の名前を非表示にすれば問題無いでしゅ!」

「まぁ、とりあえずついて行ってから考えるか・・・まだヤルとは言ってないからな?」

 今回の企みが必ずしも上手く事が運ぶとは限らないので、何か事情が悪ければ全部パーシィのせいにして逃げればイイよな?。だから、とりあえず話に乗ったコトにしておいて次のエリアへと向かうコトにするが、オレの本当の目的は実は別にある。

 今はまだヒトには言えないが・・・。


P-3へつづく
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