--.--.-- *--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT :

2012.11.16 *Fri

【小説】 「ネットの彼女」 第7話(P-65) / 桂木 けい

「新しきフィールドにて」

 先日、みんなの協力により晴れてHRが11に上がったのはいいが、あれから“リアル“での仕事が忙しくなり、なかなかログインする時間が取れていない。だが、少しずつではあるが、ボウガンとは非常に相性の良いロードランナーを集中的に狩る事によって、新たなボウガン”ロラン・バズーカー“を手に入れるに至った。

 これまでは麻痺弾などのサポート系の弾を中心に使用して遠距離からの狙撃を種とした戦い方をしてきたが、この新しいボウガンを装備して、ダメージ・ディーラーとして十分な働きをする為には、敵モンスターから適度な距離を確保しながら戦う必要がある。

 この新しいボウガン“ロラン・バズーカー”には、今までのボウガンには搭載されていなかった“速射機能”があり、これは1発の弾を3つに分けて射出するしくみで、1発あたりの威力は約半分になるが、その弾を3回も射出すれば結果的にダメージは約1.5倍になる。しかし、メリットがあればデメリットが必ずあるもので、速射の最中は大きくなったボウガンの挙動を押さえ込む為に、移動や回避などのアクションが出来ない事が挙げられるだろう。

 素材の手持ちが武器の製作分しか持ち合わせていなかったせいで、防具は以前のレザー装備のまま進歩がない。これは新しいボウガンを使用して今までより1ランク強いモンスターと戦うにあたって少々だが心もとない状況だ。しかも、攻撃重視の弾丸を撃つためには、これまで以上に接近する必要があり、下手をすると一撃でゲームオーバーという可能性も十分にありうる・・・。

 しかし、いつまでもクヨクヨと考えこんでいてもラチが開かないので、フィールドへ出てみる事にした。とにかくこの新しいボウガンを手に、新しいモンスターと戦ってみたいというのが正直なトコロだ。

 仕事とは違った、また別の緊張感を胸に抱きながら、新たな砂漠エリアへと降り立ったのは、最近にしては珍しく残業も無く帰宅時間が早かった日の夜だった。

 ラァグレイド城砦都市についたのはゲーム内時間で言えば昼の1時頃だが、まだ平日のこの時間帯だと一部の過密地区を除けば人はそう多くは無い。何しろ現実世界ではまだ夜の8時過ぎのはずだから、これからログインしてくるプレーヤーが徐々に増えていくが、夜中の12時頃を過ぎれば逆に(ログアウトにより)人が減る。週末以外の平日の夜は、どの“ネトゲ”にしても状況はそう変わらない。やはりリアルあってのヴァーチャルという事だろう。

 乾いた風が吹くこのエリアは、何日か前にはpinksnowさんたちと一緒にロードランナーから逃げ回っていた場所だ。この先をもっと進めばオアシスが湧き出るエリアがあるが、hikaruさんの試験の時に戦ったグリーンドラゴンの縄張りへと入る事になる。

ryo:(まだソロでグリーンドラゴンを相手にするのはシンドイだろうなぁ~・・・)

 特に目的を定めずに砂漠フィールドへ来てしまった訳だが、今回はランダムエンカウントモードと言って、こちらからモンスターを指定はせずに“採取”や“発掘”などの作業を行う、いわゆる“採取クエスト”と呼ばれるクエを選んでみた。

 “採取クエ”だからと言って気を抜いていては、このフィールドにもいくつかのエリアを縄張りとするモンスターたちがいて、迂闊にヤツらの巣へ足を踏み入れてしまえば、即座に戦闘が始まってしまうといった、非常に緊張感のあるシーンになるだろう。

 出来るだけメンドウなモンスターには出くわさないように気をつけながら、一人でも倒せそうな(弱っちい)モンスターを探し歩いていると、情報ウィンドウの右上にメッセージアイコンが点滅した。

pinksnow:『こんにちわなのよぅ!おヒマだったらアチシがオトモしてあげるけど、どするぅ~?』

 ちょうどピンちゃんもインをしていたようで、フレンドリストがアクティブになっていた私を見つけたらしい。攻撃用ボウガンを装備しているとは言え、まだ防具が心許ない状態なので、一人でも仲間が増えるのはクエストの成功率から考えても歓迎すべき状況だろう。早速だがピンちゃん宛てに個人チャットを送信する。

ryo:「ピンちゃん、おひさですね。助けて頂けると嬉しいです」

pinksnow:「そう言うと思って、もう広場の前で待ってるわんw」

 このまま獲物を探して一人で砂漠エリアの中をウロウロするよりは、腕が確かなフレさんと同行した方がクエストの成功率が上なのは間違いない事実だ。私はシステムメニューからクエストの中断を選び、ピンちゃんの待つラァグレイドの街へと向かう事にした。

ryo:「ピンちゃん、こんにちは!また一緒にクエへ行けますね」

 リアルでは決して口にしないような、明るい社交的な言葉がスラスラ出てきて、自分でも“別の誰か”を演じているような変な気分になるが、何故か?このヴァーチャルな世界の中においては、特に違和感が無いのが不思議だ。

pinksnow:「あら?ソレって新しいボウガンぢゃないの?」

 この全身をピンク一色の装備で固めた“一見ネカマ”なフレさんは、外見とは違って相手の事をよく見て気遣いが出来る大人のプレーヤーさんだ。なぜかオカマ言葉を好んで使用しているが、その事が彼(?)の人格に対するマイナスイメージには結びつかない得な性格をしている。

ryo:「ぉ!分かりますか!実はまだ作ったばかりのガンなのですw」

pinksnow:「それって確か攻撃用ボウガンだったわよねぇ?」

ryo:「やっぱりピンちゃんは何でも良くご存知ですね~w」

pinksnow:「ちょっと待っててねん、アチシも着替えてくるわん」

 支援戦闘用ではなく、攻撃用ボウガンを手に敵モンスターと戦う場合、味方も同じ遠距離武器なら射線を気にせずに位置取りを行う事が出来る。もしかしたら?ピンちゃんも私と同じボウガンを装備しに行っってくれたのかもしれない。ボウガンが主武器ではないピンちゃんだから、どのような装備を持っているのかまでは詳しく知らないが、ひとつだけハッキリしている事がある。それは(きっと)全身がピンク系で統一された服だという事かな?。

(P-66へ続くにゃ~?!)

 ※目次ページはコチラ!

スポンサーサイト

COMMENT

全然この話が追加されてなくて寂しい・・・
更新期待しています
2014/11/16(日) 01:13:15 | URL | 冬河 香雪 #- [Edit
コメントをありがとうございますにゃ。

もう誰も読んでくれていないと思っておりましたので、
あえて更新はしておりませんでした・・・。

しかし、お一人でも読んで下さっている方が居らるなら、
コレからもガンバルにゃ~><!。
2014/11/17(月) 10:05:38 | URL | kei #YG9ONXHE [Edit

Comment Form


秘密にする
 

TRACKBACK

TrackBack List

「新しきフィールドにて」 先日、みんなの協力により晴れてHRが11に上がったのはいいが、あれから“リア
2012/11/20(火) 00:27:48 | まっとめBLOG速報 [Del

*** admin ** NewEntry ***

現在の経験値



プロフィール

kei

Author:kei
通りすがりのへっぽこガンニャ~です。

セ~セ~ド~ド~と後ろから、
ソレがダメなら
せめて横か崖上から・・・。
背中を向けた相手なら
この私に任せるにゃ~><!。

当ブログはリンクフリーにゃ!

また当ブログの画像や
ヘタっぴな文章等について
無断での転載を
一切禁じるにゃ~><!

skype:keikei0914(表示名kei)





カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -









Copyright © いまさら?ネトゲ狩猟日記! All Rights Reserved.
テンプレート配布者: サリイ  ・・・  素材: TripISM  ・・・ 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。